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褥瘡(床ずれ)を予防するには栄養管理も重大なポイントとなってきます。
ここでは褥瘡と栄養素の関係について分かりやすく解説していきます。

褥瘡(床ずれ)と亜鉛
褥瘡(床ずれ)と亜鉛の関係
褥瘡と亜鉛は切っても切れない関係であることをご存知ですか?
亜鉛は体内で50種類以上のたんぱく質代謝酵素の成分として働いています。つまり、亜鉛が不足するとこれらの酵素が不足して、体内でたんぱく質がつくられなくなるのです。
皮膚は主にたんぱく質でできています。このため、亜鉛不足は、皮膚障害や創傷(床ずれ、火傷、大ケガなど)治癒遅延の原因となります。
また、亜鉛不足は味覚障害にも関係があります。亜鉛が不足すると味を感じる細胞も作られなくなり、食欲低下の原因となります。食べないと栄養状態は悪くなり、褥瘡が発生しやすくなります。
どうして亜鉛なの?
みなさんの周りに、最近食べても味がしない、なんて方はいらっしゃいませんか?
特にご高齢者の場合、約6割の方が亜鉛不足に原因があるとされています。つまり、亜鉛不足→味覚障害→食欲減退となり、最後には栄養失調で「皮膚のはり」までなくなってしまいます。
このような状態では皮膚も弱くなり、褥瘡ができやすくなってしまいます。つまり、褥瘡予防には食べることが大切であり、食事を楽しむためには亜鉛が必要なのです。さらに亜鉛は褥瘡を治すときにも必要不可欠です。ヒトは亜鉛なくしては新しい皮膚を作ることができないのです。
亜鉛の必要量
亜鉛と褥瘡の関係は前述の通りですが、それでは毎日どの位の亜鉛が必要なのでしょう?
「褥瘡の予防・治療ガイドライン(厚生省老人保健福祉局老人保健課 監修)」には、褥瘡の栄養管理として、1日あたり15mgと記載されています。亜鉛は和食系の食材に多く含まれ、バランスよい食事摂取で比較的補給は容易とされる反面、高齢の入院患者さんや施設入所者を中心に、摂取量が低いことも報告されています。
単一の食材で亜鉛を15mg摂取するためには、生牡蠣なら10個程度、納豆なら15パック、牛肉なら約400gも必要です。簡単に食べられる量ではないため、補給には栄養強化食品等の利用が有効です。
ネスレニュートリション(株) から提供されているアイソカル・ジェリーPCF+Znは、1カップに7mgの亜鉛が含まれているため、手軽に亜鉛補給ができます。
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体たんぱく質、特に血清アルブミン値は、褥瘡発生予測の指標として有名です。
血清アルブミン値の低下時は、体たんぱく質が減少しています。このため、筋肉量が減り、骨が突出し、皮膚組織の耐久性の低下を招きます。さらに、体たんぱく質の重要な働きである水分保持力も低下し、褥瘡が発生しやすくなります。
血清アルブミン値を3.0g/dl以上に確保するために、食事からのたんぱく質を充分量摂取することが大切です。
しかし、蛋白質の過剰摂取は、肝臓や腎臓に大きな負担をかけるため、予備能力が低下しがちな高齢者は、他の栄養素とのバランスに注意しましょう。
褥瘡にはたんぱく質と亜鉛が必要、これはよく聞くお話ですね。それではみなさん、鉄がたんぱく質以上に褥瘡発生に大きく関係していることをご存知ですか?
鉄は、赤血球の色素であるヘモグロビンの重要な材料であり、不足が続くと赤血球数まで減少します。ヘモグロビンや赤血球数が少なくなると、皮膚や軟部組織への酸素供給量が減少し、その結果、皮膚や軟部組織はもろく、傷つきやすくなり、褥瘡発生につながります。さらに鉄は、新しい皮膚の生成やハリにも関係するため、褥瘡を治す時にも必要不可欠です。
褥瘡予防のためにも、食事から1日15mgの鉄を摂ることをお勧めします!
褥瘡に銅・・?褥瘡に必要なミネラルと言えば、亜鉛と鉄じゃないの?いろいろあって混乱する?そうですよね、でも、銅も大変重要なのです!
私達の体は細胞同士がつながってできており、この細胞間には必ず「コラーゲン」というたんぱく質が存在します。皮膚のコラーゲンは細胞同士をくっつける役割の他、お肌の水分を保ち、ハリを与え、トラブルを起こしにくくする役割を持っています。コラーゲンは常に分解・合成を繰り返しますが、年齢とともにコラーゲン合成は低下し、ハリも低下します。そして、褥瘡などの皮膚トラブルが生じやすくなります。
ところで、褥瘡の治癒=新しい皮膚の形成ですよね?褥瘡の治癒課程において、銅が不足すると、コラーゲン合成やハリを与える構造が低下して治癒が遅れます。褥瘡に銅が必要な理由、ご理解頂けましたか?
褥瘡予防のために、1日1.3〜2.5gを摂取し、血清銅値を80〜130ug/dlに保ちましょう。
褥瘡に必要なミネラルは、亜鉛、鉄、銅の他にもうひとつ、カルシウムも必要です。
皮膚にはコラーゲンというたんぱく質が存在し、ハリや柔軟性、水分を保ち、老廃物を取り除く役割を担っています。これらの役割を保持するため、コラーゲンは常に新陳代謝を繰り返して新しいコラーゲンを生成し、架橋構造を形成しています。
カルシウムが不足すると、コラーゲン生成や架橋形成が低下するため、褥瘡に必要です。
褥瘡予防のために、1日600mgを摂取し、血清カルシウム値を8.5〜10.3mg/dlに保ちましょう。
ビタミンも褥瘡の予防と治癒にとって大変重要です。特にビタミンA、Cは積極的に摂るようにしましょう。
ビタミンA
コラーゲンの合成や粗く緩くなったコラーゲンの架橋構造を細かくしっかりと編まれるようにするため、また、上皮形成のために欠かせません。
1日600μg(2000IU)を目安に積極的に摂取しましょう。
ビタミンC
コラーゲンの合成に必要であり、また、足りないとお肌のハリが低下します。特に褥瘡では感染やストレスで体内のビタミンCが消費されるため、必要量が増加します。1日150〜500mgを目安に積極的に摂取しましょう。
褥瘡と栄養素の関係はご理解いただけたでしょうか?
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