| 痛風発作には消炎鎮痛薬、非ステロイド性の鎮痛薬、ときにはステロイド薬を投与しますが、発作時にはコルヒチンが特効薬として知られています。この薬物の治療効果により治療的な診断がおこなわれます。
食事療法としては、プリン体制限と総エネルギー制限の2本立てとなります。食品中のプリン体含有量の分析はまだ十分に進んでおらず、厳格なプリン体制限食をつくることは実地上は困難なことが多いです。しかし、肥満者の約半数では、低プリン食よりも通常の低エネルギー食のほうによく反応して、きわめて短期間のうちに尿酸値が激減します。したがって、まずエネルギー制限を行い、同時に高プリン体含有食品の過食に注意することが実績的です。
腎機能が障害されている場合には、尿酸排泄薬は禁忌で、尿酸合成を阻害する薬物(アロプリノール)が投与されます。血清尿酸値は4.5〜6mg/dL程度に維持するようにし、余りにも低下させることは必要ありません。しかし、日頃から食事摂取の内容に気をつけ、プリン体を多く含むような食事を避けることがなによりです。
プリン体制限食
・1日のプリン体摂取量を150mg以下とする。1日のタンパク摂取量も60〜70g以下とする。
・食品すべてを特殊な方法で溶解して総プリン体量を算出した献立例は市販本などにあるが、食品分析が完了していないため、個々の食品から総量を算出することは現在のところ不可能です。
エネルギー制限食
・糖尿病や肥満者に用いられる通常のエネルギー制限食で十分です。状況が許せば1日1200kcalとする。
プリン体含有量の多い食品と少ない食品
| 多い食品 |
少ない食品 |

大正エビ・車エビ・するめ
レバー
アジ干物
いわし
かつおぶし
マガキ
大豆 |

穀類・パン
芋類
牛乳・チーズ・バター
鶏卵・かずのこ
ソーセージ・ちくわ・かまぼこ
野菜類
のり
醤油
お茶・コーヒー |
食事療法の注意点
| 1) |
プリン体は核酸由来のため、単位重量あたり細胞密度の大きい内臓や精巣、卵巣などにはプリン体がきわめて多く含まれます。焼き鳥のレバーやあん肝、白子、かにみそ、うになどがこれにあたります。 |
| 2) |
同じ理由で、野菜より肉類にプリン体は多く含まれます。単位重量あたりでは、肉よりも魚肉(とくに赤身の魚)の方が多く含まれます。 |
| 3) |
プリン体は親水性のため、調理の過程で抜けてしまいます。したがって、ソーセージやちくわなど肉の加工品はむしろ低プリン体食品であり、制限は必要ありません。 |
| 4) |
逆に、肉汁や鳥がらのスープには、肉の形がなくてもプリン体は高濃度に含まれます。 |
| 5) |
アルコール、とくにビールには多量のプリン体が含まれます。大びん3本で、平均的1日プリン体総摂取量に匹敵する量となります。枝豆にも多く含まれますので、夏場は要注意です。 |
| 6) |
他のアルコールも、一度に多量摂取すると尿酸値の上昇を招きます。 |
| 7) |
清涼飲料水の過飲により、高フルクト−ス血症から高尿酸血症を発来することがあります。 |
| 8) |
尿路結石防止のため、水分を十分に摂取しましょう。
|
食肉のプリン体含有量
| 種類 |
牛ヒレ
 |
牛ロース
 |
豚ヒレ
 |
豚バラ
 |
鶏もも
 |
| 量 |
200g |
200g |
200g |
200g |
200g |
| プリン体含有量 |
約85mg |
約80mg |
約105mg |
約70mg |
約120mg |
魚のプリン体含有量
| 種類 |
カツオ
 |
マグロ
 |
アジ
 |
サンマ
 |
ヒラメ
 |
タイ
 |
ウナギ
 |
| 量 |
100g |
100g |
100g |
100g |
100g |
100g |
100g |
| プリン体含有量 |
約90mg |
約70mg |
約75mg |
約70mg |
約55mg |
約50mg |
約40mg |
アルコールのプリン体含有量
| 種類 |
ビール
 |
日本酒
 |
ワイン
 |
ブランデー
 |
ウイスキー
 |
| 量 |
100g |
100g |
100g |
100g |
100g |
| プリン体含有量 |
約6.9mg |
約1.2mg |
約0.4mg |
約0.39mg |
約0.2mg |
|