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健康コラム 肥満症について


Page1.肥満症と原因についてPage2.合併症と治療法について


5.肥満症と合併症
肥満は生活習慣病のはじまりというほど、様々な生活習慣病が発症することで知られています。なかでも、糖尿病、高血圧、高脂血症は、肥満が深く関係しており、さらに心筋梗塞や脳梗塞などの冠動脈疾患を発症する確率が高いといわれています。
肥満者が合併症を引き起こす確率は、正常体重者に比べて糖尿病は約5倍、高血圧は約3.5倍と報告されています。これを放置し内蔵脂肪が更に蓄積して肥満症がすすむと、生活習慣病が進行し、やがて冠動脈疾患などにつながっていく可能性が高くなります。


6.肥満の治療

肥満症の治療には、食事療法、運動療法、行動療法、薬物療法、外科的治療法があります。
基本となるのは、食事療法と運動療法です。この両者を進めるにともなって、行動療法により具体的な生活指導を行います。また、補助的な手段として薬物療法が有効となる場合があります。
以上の内科的方法が無効な肥満症の患者さんに対して、外科的治療法が適用されます。


1.食事療法
健康を害さない、体脂肪を減らすことを考えながら、以下の点を具体的に決めて計画的に無理のないような減量を行ってください。
・目標設定(いつまでに・どのくらい)
・摂取エネルギーの設定
・栄養素の配分
・食習慣の改善
・食行動の問題点の見直し

食事療法の種類
A.減食療法(1日の摂取カロリー:1200kcal程度)
摂取エネルギー量を通常の摂取量より、少なく抑える方法です。比較的、軽めの食事療法です。

B.低エネルギー食療法(1日の摂取カロリー:600〜1000kcal程度)
減食療法よりも、もう少し厳しくエネルギーを制限する方法で
食事内容をどうするかによって、ふたつに分けられます。
B−1.通常食低エネルギー食療法:一般的なバランス食によるもの
B−2.特殊食低エネルギー食療法:高脂肪食低エネルギー療法や高蛋白質低エネルギー療法などエネルギーは制限して特殊な栄養素を多く摂るもの

C.超低エネルギー食療法(1日の摂取カロリー:200〜600kcal程度)
重症肥満者を対象として、摂取エネルギーを基礎代謝以下に抑えた半飢餓療法です。


2.運動療法
運動療法の効果として期待されるのは、まず体脂肪量の減量です。また運動によって基礎代謝の上昇、インスリン感受性の増加によるインスリン作用の改善、脂肪合成酵素の活性抑制など運動を継続することにより太りにくい代謝状態を作ることも重要な要素です。
では、どんな運動が肥満に有効なのでしょうか。息を吸ったり吐いたりしながら行う有酸素運動がおすすめです。
ただ、運動療法の対象となるのは食習慣、運動不足、環境因子や遺伝因子が原因となって肥満になった方に限定されます。他の疾患が原因で肥満しているかどうかの区別をするため、必ず医師の指導のもとに行ってください。


3.行動療法
肥満症の治療は、単なる減量をめざしたものではなくて、体重を減量した上でそれを維持させるような食習慣やライフスタイルを作り上げることです。そこで、日常生活の中のどんな行動が肥満と結び浮いているのかをあきらかにし、改善するのが行動療法です。
肥満症の人によく見られるのが、満腹感を感じてもおいしそうだから食べてしまう、空腹感はないが手近に食べ物があったから食べるといった食行動です。これらは、食欲の認知調節系の働き(空腹感や満腹感)に異常があるためで、本人は食べ過ぎているといった自覚がない場合があります。
そこで行動療法では患者さんの食行動パターンを把握するため、いつ、何を、どこで、どのくらい、何をしながら、食べたのかを記載してもらいます。
これをグラフにするなど視覚化することによって、患者さん自身が食行動のゆがみに気づくきっかけを与え、食欲の認知感覚の修正をはかることを行います。
また、食行動パターンの中で、肥満につながる要因(ながら食い、早食い、濃い味付けを好むなど)が見つかった場合、それを取り除くための指導を行うことも行動療法の一つです。


4.薬物療法
肥満治療の基本は、食事療法と運動療法です。しかし、肥満症の増加に伴って他の病気同様、薬物の開発と臨床応用が進められています。
現時点で日本でも使用可能になっている肥満薬は、マジンドールだけですが、体重減少作用自体はそれほど大きいものではありません。

その役割は主に以下の2点です。
・肥満治療のモチベーションを高めること
・減量後の体重維持を助けること

抗肥満薬の種類(開発中の薬剤も含む)
食欲を抑制する薬
・フェンフルラミン・フルオキセチン
 中枢神経系の食欲に関係するセロトニン系に働きかけて、食欲を抑制します。
・マジンドール
 中枢神経系の食欲に関係するβ-アドレナリ系に働きかけて、食欲を抑制します。

消化吸収を阻害する薬
・アカルボース・ボグリボース
 ニ糖類から単糖類へ分解する酵素の働きを阻害し、糖質の吸収を抑制します。
・リバーゼインヒビター
 摂取した脂肪の小腸での分解を抑制し、摂取エネルギーの減少をはかります。


5.外科的治療
内科的治療法が無効であったり、あるいは再発を繰り返したりする重症肥満に対しては、外科的治療が行われます。外科的治療法の利点は、以下の2点です。
・必要にして十分な体重減少が得られるため、さまざまな合併症の治療にも有効です。
・重症肥満の治療において最大の困難である体重の再増加の起きる確率が、他の治療法に比べて著しく少ない。


以上のように、肥満症は様々な生活習慣病を発症します。生活習慣病を予防するためにも肥満症にならないように注意しましょう。


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