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健康コラム 糖尿病について


Page1.糖尿病とはPage2.合併症についてPage3.糖尿病の基準Page4.糖尿病のタイプPage5.糖尿病の原因についてPage6.こんな症状に注意!Page7.食事療法Page8.運動療法Page9.薬物療法


9.薬物療法
糖尿病の治療には、食事療法、運動療法、薬物療法の3つがあり、高すぎる血糖値を正常域まで低下させ、合併症を防ぐことを目的としています。食事療法、運動療法だけで思うように血糖値が下がらないときは補助的に薬物療法を行います。
薬物療法にはインスリン療法と経口剤療法の二つがあり、患者さんの大半は経口血糖降下剤(経口剤)で治療しています。インスリン療法より経口剤療法で治療する患者さんが多い理由として、血糖値がそれほど高くない場合には経口剤だけで治療効果があること、注射に比べて患者さんの心理的な抵抗感が少なく、内服するだけという簡便さがあげられます。




1.インスリン療法
糖尿病はインスリンという膵臓から分泌され血糖値を調節するホルモンの作用が不足して、高血糖になる病気です。この状態に対して、インスリンを注射して補い、血糖値をコントロールするのがインスリン療法です。膵臓のインスリン分泌がほとんどなくなる1型糖尿病では、インスリン療法が治療の基本となり、生きるためにもそれが欠かせません。一方、2型糖尿病では、膵臓のインスリン分泌はいくらか残っているので、インスリン療法をしなくても、すぐに命にかかわるわけではありません。しかし、食事・運動療法や飲み薬による治療では血糖値を管理できない場合、とくに血糖値が高い場合には、インスリン療法を行います。


こんなときにインスリン療法を行います
飲み薬を服用しているのに、血糖コントロールがよくない
薬の副作用・相互作用や内臓の病気で、飲み薬を服用できない
著しい高血糖で、すぐに血糖値を下げる必要がある
糖尿病以外の病気にかかったとき(手術の前後や感染症にかかったときなど)
妊娠中(または妊娠希望時)・授乳中
インスリン製剤は、皮下に注射後の効果の発現開始時間・ピーク・持続時間の差によって、超速効型、速効型、中間型、持続型の4種類があります。自分がどの種類の製剤を使い、そのインスリンがどのように作用して血糖値がどう変化するのか、特徴をよく理解し、使いこなすことが大切です。

 
効果がでるまでの時間 ピーク時間
効果持続時間
超速効型
15分
30分〜3時間 3〜5時間
速効型 30分 2〜3時間 6〜8時間
中間型 30〜90分 8〜12時間 18〜24時間
持続型 4〜6時間 14〜20時間 24〜28時間


効果を高めるための注意点
1-1. 治療の中身と自分の現状を理解しておきましょう

1-2.

感冒や消化器症のあるときはあまり食事ができなくても、インスリンはいつもと同量か2分の1は注射しましょう
病気のときはインスリン作用が弱くなるため、インスリンを注射せずにいると、著しい高血糖になり
昏睡に陥ることがあります。また、熱があるときは、脱水を防ぐために、みそ汁やスープ、ジュースなどの液体を必ず補給します。

1-3.間食は禁止
自力でインスリンを追加分泌できない2型糖尿病の人にとって、間食は予定外の負担になり、コントロールを乱します。食事の量をきちんと守り、決められた食事以外の飲食は控えましょう。

1-4.凍らせた製剤は解氷しても使えません
使用中のインスリン製剤は、直射日光が当ったり、暖房器具のそばなどのとくに暑い場所でなければ、室内においてもかまいません。未使用のインスリン製剤は冷蔵庫で保存しますが、インスリンは凍らせると変質するため、凍る可能性のない場所にします。



2.経口剤療法
現在、国内で使われている経口剤は大きく分けると、フルフォルニル尿素剤(SU剤)、ビグアナイド剤(BG剤)、α−グルコシダーゼ阻害剤、速効型インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善剤の5タイプがあります。患者さんの糖尿病の状態に合わせ、1剤だけで治療することもあれば、複数の薬を併用して治療することもあります。

2-1.SU剤
おもに膵臓のβ細胞に直接働きかけて、インスリン分泌を促進させ血糖値を低下させます。空腹時の血糖値をよく下げるという特徴があり、インスリン非依存状態の人(おもに2型糖尿病)のみ有効です。なお、SU剤の服用によりインスリンの分泌が増え、ブドウ糖を効率よく利用できるようになると、肥満が促進されることがあります。服用に際して、食事療法の徹底が大切です。

2-2.BG剤
ビグアナイド剤(BG剤)は、肝臓の糖を作る働きを抑えると同時に、筋肉などの糖の利用を促して、総合的に血糖値を低下させます。単独で使うこともありますし、SU剤だけでは血糖値が十分に下がらない患者さんに併用薬としても使われます。
一時、乳酸アシドーシスなどの副作用の心配から、ほとんど使われてない時期がありましたが、その後見直されるようになりました。


2-3.α−グルコシダーゼ阻害剤

食物に含まれているでんぷん、糖分の分解・吸収を遅らせることで、食後の急激な高血糖(食後過血糖)を抑える薬です。
空腹時の血糖値がそれほど高くなく、食後過血糖がとくに目立つ患者さんに用いられます。また、SU剤を服用し、空腹時の血糖値は低くなっているのにHbQ1Cが改善しない患者さんにも併用薬として使われます。他の経口剤と異なり、インスリン依存状態にある患者さん(おもに1型糖尿病の患者さん)が服用しても、食後過血糖の改善効果が得られます。


2-4.速効型インスリン分泌促進剤
SU剤と同じように膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促す薬ですが、薬を飲むとすぐに作用が現れ、作用時間が短いという特徴があります。このことからα−グルコシダーゼ阻害剤と同じように、食後過血糖の改善を目的に使われています。
比較的軽症の2型糖尿病の人では、食後にインスリンが遅れて分泌されるため、食後過血糖になる場合があります。そのような人がこの薬を服用すると、食事直後からインスリン分泌が始まり、高血糖を抑えることができます。また、作用時間が短いため、低血糖を起こしにくいという特徴もあります。


2-5.インスリン抵抗性改善剤
糖尿病で高血糖になる原因は、膵臓のインスリン分泌量が足りないことのほかにも、インスリンに対する体の反応が鈍くなって血糖値が下がらないこと(インスリン抵抗性)があります。この薬は、インスリンの抵抗を少なくすることでインスリンの作用を高め、それによって血糖値を下げます。
この薬が処方されるのは、インスリン抵抗性があると予測される患者さんです。具体的に、インスリン抵抗性がある患者さんとは、多くは肥満している糖尿病患者さんです。とくにW/H比が高い(ヒップサイズからみてウエストサイズが大きすぎる)上体肥満、内臓肥満が多い方に、インスリン抵抗性がみまれます。
インスリン抵抗性があるかないかは、血中インスリン値などの検査で判断されます。検査結果から、血中インスリンが減っていないとわかれば、インスリン抵抗性が原因で高血糖になっていると推定されます。



糖尿病では中途半端な知識や治療は、逆に怖い結果につながります。
しっかりした指導を受け、正しい治療を気長に続けることが大切です。
自分自身のために日々の自己管理を絶やさず、意志を強くもって頑張りましょう。

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