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健康コラム 紫外線


日本では、紫外線が3月頃から強さを増し、5月から8月にかけてもっとも強くなります。また1日のうちでは正午頃がピークになります。夏はしっかり紫外線対策をしても、秋冬は怠りがちな人が多いようですが、季節に関係なく紫外線対策をきちんとするように心掛けましょう。

1.紫外線の種類
紫外線はお肌の大敵です。シミやシワの80%が紫外線によるものと言われています。
紫外線は、波長の違いによって以下の3つの種類に分けられます。
長波長紫外線
(UV−A)
生物に与える影響はUVBの100分の1ですが、表皮を通り越して真皮にまで達し、シワを作ります。
中波長紫外線
(UV−B)
角化細胞に損傷を与え、急激な日焼け(炎症)や皮膚ガンの主な原因となります。窓ガラスにほとんど吸収されるので、室内には入ってきません。曇りの日は、量が1/3程度に減ります。
短波長紫外線
(UV−C)
オゾン層で吸収されるので、地上にはほとんど届きません。

2.紫外線が肌にもたらす影響

オゾン層の破壊が明らかになるとともに、紫外線の人体への影響がクローズアップされています。紫外線を浴びるとシミやソバカスができたり、場合によっては皮膚がんになることもあるといわれています。
紫外線は上記の説明のとおり、3つに分かれています。日常的に皮膚に影響を与えているのは、UV−AとUV−Bです。これからの季節、強い日差しを数時間浴びていると日焼けします。これは一種のやけど状態ですが、この状態を引き起こすのがUV−Bです。UV−Bが皮膚に到達するとそのまま皮膚の表面(表皮)にとどまり、炎症を起こしたり、皮膚がカサついて肌荒れを起こすばかりでなく、シミやソバカスを悪化させ、色素沈着を進めます。
また、UV−Aは皮膚の真皮層まで届いてメラニンを作り出す細胞に働きかけてメラニン色素を増加させ、皮膚の色を黒くします。さらに、真皮層の深いところまで達すると膠原線維や弾力線維を攻撃して皮膚の弾力を奪ってしまいます。
膠原線維や弾力線維が一度弾力を失ってしまうとなかなか元には戻りにくくなり、やがて皮膚のたるみやシワなどの皮膚の老化を促すことになります。


3.紫外線の免疫への影響
UV−Bは、角化細胞にサイトカインをたくさん作らせるために、それを押さえる抑制作用やランゲルハンス細胞の機能低下を引き起こし、免疫力を低下させます。また、異物の侵入をリンパ球にカギを渡すランゲルハンス細胞の機能を消失させるために免疫低下が起こるのです。
紫外線を浴びて皮膚が赤くなるとすでに免疫低下が起こっている証拠です。免疫低下期間は、10日前後とも言われています。
免疫が低下すると、例えば、予防接種は免疫機能を利用して抗体を体の中に作ることを目的にしていますが、紫外線を浴びた後に予防接種をしても抗体ができずにその役目を果さなくなります。
逆に、アレルギー患者(アトピー)などアレルギー源に敏感に反応するのが紫外線による免疫低下で反応が鈍くなります。これは、ひどいアトピー患者の治療法として使われることもあります。

4.紫外線と関係のある病気

春から夏にかけては紫外線量も多い季節です。紫外線は体内でコレステロールの一種であるコレカルシフェロール(ビタミンD3)をビタミンDに変えて、食物中のカルシウムの吸収効率を高めるという大事な作用をします。ほどほどの日光は体に大事ですが、紫外線を浴びすぎると、皮膚や目に及ぼす害も無視できません。

日光過敏症
普通量の日光照射で健常皮膚に何らかの皮膚症状がでる場合をいいます。皮膚症状は、赤くなる、浮腫、あるいは発疹(じんま疹、水泡など)です。日光性皮膚炎とも言われています。

皮膚がん(基底細胞がん)
地球上の低緯度地帯に住む人に皮膚がんが多いことが端緒となって、紫外線が皮膚がん、特に表皮の最下層で出来る基底細胞がんの主要な原因であることが判明しました。基底細胞がんは、主に顔、特に鼻や目の周りに多く発生します。進行が遅く、早期であれば、ほとんど転移なしに完治しますが、放っておくと、皮膚の下の骨や臓器を侵すので、やはり早期の診断、治療が大切です。日本人の場合は、皮膚のメラニン色素が皮膚に浸透する紫外線をある程度カットしてくれますが、日に焼けすぎないように用心が必要です。

雪目、白内障、加齢性黄班変性
強い紫外線が角膜の上皮細胞に壊死を起こす病気に雪目(電気性眼炎)があります。普通は24〜48時間ほどで細胞は再生しますが、その間、激しい痛みを伴います。紫外線は長期にわたる影響には、水晶体が白く濁る白内障があります。白内障は高齢者によくみられる病気ですが、紫外線量の多い地帯では発生頻度が高いという調査結果が報告されています。また、網膜の加齢性黄班変性も紫外線の影響と考えられています。紫外線の強い場所では、サングラスなどで目を保護しましょう。


5.紫外線とオゾン層の関係

オゾン層は、地表から約10〜35kmぐらいの成層圏と呼ばれる場所に分布しています。地表から約10〜35kmというと大量な感じがしますが、一気圧に圧縮するとオゾン層の厚さは、ほんの0.3cmにしかなりません。
太陽光線には生物にとって有害な働きが大きい紫外線も含まれています。オゾン層が一躍脚光を浴びたのは、この紫外線を吸収してくれることがわかったからです。なかでも、有害とされるUV−Bの一部とUV−Cを吸収してくれるので、正常な厚さのオゾン層があれば、人間は紫外線による悪影響を受けなくてすむのです。ただ、紫外線とオゾン層の関係は微妙なバランスで保たれており、紫外線がなければオゾン層は出来ないのも事実です。
1960年頃から大量に使われたフロンが原因となって、オゾンがどんどん破壊されてしまいました。フロンは、プラスチックの発泡剤、エアコンや冷蔵庫、電子製品の洗浄剤、エアゾルやスプレーなどの噴射剤など、幅広い用途に用いられ、現代社会に欠かせないものになっていきました。ところが、約20年前にフロンによりオゾン層が破壊されることがわかり、その製造や使用が大きく制限される事になりました。しかし、フロンガスは10年以上かけてゆっくりと上空に到達するので、それまでに使用したフロンがまだ大気中に残っており、年々、オゾン層を破壊し続けているのです。

フロンを出さないためには、フロンの製造や使用の規制とあわせて、すでに使われている製品の回収も大切です。それぞれの用途ごとにフロンが大気中にでる時期が違うので、フロンの漏れを最小限に抑えるように回収することが必要です。基本的にはむやみにごみに出したり解体したりせず、専門の回収業者に引き取ってもらうようにしましょう。


6.日焼け止めを使って紫外線からお肌を守りましょう

サンスクリーン剤やUVカットなどの日焼け止めをきちんとつけて、紫外線の影響を最小限にとどめるようにすることも大切です。使用目的や自分の皮膚のタイプなどをきちんと知ったうえで正しく使えば、紫外線による悪影響を防ぐのに効果的といえます。
日焼け止めの紫外線防止効果を表す数値には「SPF」と「PA」があります。SPFはUV-Bの防止効果を表すものです。日焼けして皮膚が赤くなるまでの日本人の平均時間は約20〜25分が目安とされており、これをSPF1としています。例えば、SPF20と表示してある日焼け止めは、日焼けをするまでの時間を20倍延ばすことができるということを示しています。一方、PAはUV-Aの防止効果の目安を表したもので、+(効果がある)、++(かなり効果がある)、+++(非常に効果がある)の3段階に区分されています。

日常的には、SPFは10前後、PAは+のもので十分です。長い時間野外で直射日光を浴びるようなときはSPF20以上でPA++以上、炎天下でスポーツをするときやマリンスポーツでは、SPF30以上が目安といわれています。SPFにしろPAにしろ数値が高ければいいというものではなく、使用目的や使用時間などを考慮して使う必要があります。また汗などで効果が薄れることがありますから、スポーツなどで汗をかくときは数時間おきにつけ直すようにしましょう。
日焼けによる肌荒れを防ぐには、朝晩の洗顔を徹底すると同時に、乳液やクリームで肌の保湿をきちんと行うこともおすすめします。


日焼けに関するQ&A
Q1. 去年の日焼け止めを使っても大丈夫ですか?
A1. まずは「色」と「におい」を確かめてください。特に異常が感じられなければ、使えると判断してもよいでしょう。日焼け止めに限らず、古い化粧品を使う場合には以下の点をチェックしてください。
・分離したり、硬化したり、油うきしたりといった、状態の変化があるか。
・透明だったものが濁ったり、白かったものが褐色になったりといった色の変化があるか。
・においが変わっていないか、変なにおいがしないかどうか。

Q2. 日中用乳液は冬も使ったほうがいいのですか?
A2. 紫外線は夏だけでなく、冬も降り注いでいます。さらに日中用乳液は紫外線に限らず、乾燥など肌に悪影響を与える日中の様々な要因から肌を守ってくれます。

Q3. 赤ちゃんや子供にも同じ日焼け止めを使ってもいいのですか?
A3. 1歳未満の乳児については、光にあてないことが最良の紫外線防御であり、日焼け止めの使用はおすすめできません。日光下に外出するときは、衣服、帽子などで紫外線を防いでください。1歳頃から8、9歳頃までは、使用するシーンや目的によって、ベビー用・こども向けの日焼け止めをおすすめします。外で遊ぶときなど日常生活では、SPF10〜20の商品、レジャーなど紫外線を浴びる時間の長いときは、SPF30以上で耐水性がある商品を選んでください。
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