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■体脂肪とは
体脂肪とは、「体の中に蓄積されている脂肪」のことをいいます。体脂肪と聞くと、体にとって必要のないもの、さらには病原体そのものと感じる人が多いのではないでしょうか。しかし、体脂肪は健康を維持するために必要なものです。それは、体脂肪が体を動かすために必要なエネルギー源になっているからです。見る、歩く、話す、聞く、寝るなど日常的な動作には必ずエネルギーが必要です。日常生活で主に消費されるのは炭水化物ですが、炭水化物は体に蓄積することができず、エネルギーの量も体脂肪の半分程度しかありません。だから、走ったり、トレーニングしたりするときは体脂肪に蓄えられたエネルギーを使うことになるのです。体脂肪には、運動などに必要なエネルギー源、という非常に重要な役割もあります。しかし、このような重要な役割ゆえに、体が本能的に必要以上に蓄積し増えていく性質をもっています。そして、これが原因で体にさまざまな病気をもたらしてしまいます。必要量の体脂肪なら、体にとってなくてはならないエネルギー源となり、必要以上なら病気の源となるのです。
■体脂肪の働き
・エネルギーの保存庫の役割を果たします
食物を摂取すると、それは消化吸収されていろいろな物へと姿を変えていきます。タンパク質や無機質は、体を作る組織に、ビタミン類は体の働きを調整するために、そして炭水化物類は、体を動かす為のエネルギーに変わります。余った物は、その日の内に体から排出されたりしますが、物によっては、そのまま体の中に貯め込まれたりします。その代表的な物が、エネルギー源の炭水化物です。
炭水化物は、細かく分解されると、最期にはブドウ糖という物になりますが、それがエネルギーとして使われず体の中に蓄積されるときは中性脂肪という物に変わります。なぜなら、中性脂肪という物に姿を変えたほうが、体積が少なくてすむからです。でも、体積が少なくなっても、たくさん貯まってくればやっぱり、「太った」となるわけです。
・断熱材の働きを持ちます
脂肪は案外熱を通しにくい物なのです。だから、体を冷やすとどうしてもその体を保護するために脂肪がつきやすくなります。夏の間、食欲が出なくてバテバテになっても、秋になると食欲が急に出たりするときがありますが、これは体が冬に備えて脂肪を貯め込もうとする働きもあるからです。
若い女の子達が足が細くなるからと言う理由で、少々寒くてもナマ足でいたりしますが、確かに足についた脂肪は、足が冷たくなるため熱を発しようとして代謝され、少し減ったりします。でも、体が冷えてしまうという警戒警報が同時に出て、お腹の脂肪は爆発的に着いてしまいます。
■体脂肪率
体脂肪率とは体重を全体に対する体脂肪が占める割合をパーセンテージで表したものです。体脂肪計をつかって電流を体に流すと、水分の少ない脂肪は電気抵抗が強くなるため、その抵抗が大きければ体脂肪が多いというしくみから創り出されます。実際は、全身くまなく電流が流れているのではなく、部分的に電流を流して、体脂肪量を測定します。体重には問題がなくても、体脂肪率が高い人は「隠れ肥満」の可能性があるので注意が必要です。
標準的な体脂肪の目安
男性の場合・・・体重の16〜20% 肥満 25%以上
女性の場合・・・体重の20〜25% 肥満 30%以上
■体脂肪の種類
| 中性脂肪 |
| 皮下脂肪 |
皮膚の下について、細胞の数を増やして体脂肪を蓄えます。 |
| 内臓脂肪 |
肝臓や心臓など、内臓の周りにつきます。たまりやすく分解されやすいので、血液の中に溶け出し、血中脂肪になりやすい脂肪です。 |
| 血中脂肪 |
血液の中に解けている脂肪で、動脈硬化を引き起こしたりします。 |
コレステロール |
HDL(善玉)
コレステロール |
体のすみずみの血管壁にたまった悪玉コレステロールを抜き取って肝臓に運んでくれて、動脈硬化などを予防してくれます。 |
LDL(悪玉)
コレステロール |
肝臓のコレステロールを体のすみずみに運ぶため、血管壁にこびりつき、動脈硬化を促進します。 |
| リン価 |
| 細胞膜を作る成分で、本来は水に溶けない物質(脂肪など)を、水になじませる性質を持ちます。 |
■体脂肪の何がいけないの
・体脂肪率が高いこと
体脂肪も適度についている分には問題はありません。エネルギーを貯蔵したり、クッションの役目を果たして内臓を保護したり、保温効果も発揮するなど、きちんと役目はあるのです。ただし、体脂肪率が高すぎると、いわゆる肥満になります。カッコ悪いだけでなく、年齢が高くなるにつれて糖尿病や高血圧などの生活習慣病にかかりやすくなります。
・おなかのまわりにつくこと
体脂肪がどこに蓄積されるのかも問題です。若い女性のほとんどは、ヒップや太ももに皮下脂肪として蓄積されるだけなので、健康にはそれほど影響しません。これは皮下脂肪型肥満といいます。
ところが、イヤなことに歳とともに脂肪はおなかのまわりについてきます。これは内臓脂肪型肥満の典型です。内臓についた脂肪は、臓器の働きを悪くしたり、さまざまな病気を引き起こすやっかい者です。
・こんなタイプがあぶない
見た目は普通でも、いざ体脂肪率を測ってみるとびっくりするくらい高い人がいます。体重が少なくても、体脂肪率が高い。つまり、お肉の大半が脂肪で、触ってみると弾力性がほとんどない、もしくは見えないところに脂肪がたまっている、いわゆる「かくれ肥満」です。このタイプは、必要最小限の栄養もとっていないのに、甘いケーキやジュース、油っこいものばかり摂っているはずです。食事の基本から立て直して体力作りをしていかないと、健康上おおいに問題があります。
■肥満と病気の関係
肥満とは、体内に体脂肪が過剰に蓄積した状態のことです。
| 肥満によって起こりやすくなる病気 |
糖尿病
高血圧
高脂血症
痛風
肝疾患
動脈硬化 |
これらの病気の予防のためにも、体重だけでなく体脂肪率をチェックし、適切な範囲に保つことが大切です。
■体脂肪を減らすには
1.運動を毎日続けましょう
脂肪のたまりやすい代謝状態を改善するためには、適度な運動が必要です。汗ばむ程度のスピードでのウォーキングは、手軽にできるのでおすすめです。毎日20〜30分程度、背筋を伸ばして早足で歩きましょう。
2.リバウンドに注意しましょう
無理なダイエットなどで体重の増減を繰り返せば繰り返すほど、基礎代謝が低下したり、脂肪の燃焼が悪くなったりして、脂肪の吸収が逆に高まってしまいます。体重の増減を繰り返してしまう人は、2kg以上の体重増減が1年に5回以上起こらないようにこまめに体重をチェックして、生活をコントロールしましょう。
3.夕食のとり方に注意しましょう
夕食が遅い人は、空腹になっているので、つい早食いをしがちですが、食べ過ぎないようにゆっくり食べましょう。食後すぐに眠るのも、余ったエネルギーを脂肪にかえやすくします。仕事などの都合で夕食が遅くなってしまう人も、体脂肪を減らすためには、就寝の2〜3時間前までには、食事を終えるようにしましょう。
4.食生活に関する注意点
食事はカロリー摂取という観点から、体脂肪を減らすことに関してはマイナスを意味します。しかし、人間は食事をしなければ、体にさまざまな障害をもたらすこととなります。
そこで、きちんと食事を採りながら、体脂肪を増やさないようにする食生活を送る必要があります。基本的に、次のようなことを注意して食生活を送ることが、体脂肪の増加を予防する上で最低限必要になることですので、日ごろから意識した生活を送るようにしてください。
・ゆっくりかんで食べる(血糖値が上がって満腹感がでてくる)
・細かく分けて食べる(1日に2食では1回の食事が多くなりやすい)
・寝る前は食べない
・食事の後にすぐに寝ない
・1食3皿主義(主食・主菜・副菜の3皿で栄養バランスを考えた食事を)
・脂肪の材料になる糖質・脂質をおさえる
以上の6点を心がけることが体脂肪増加予防の第1歩となります。まずは、基本的なことから初めて、習慣に出来るようにしましょう。
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