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日本人の高血圧の人口は、人口の20%以上で、約2500〜3000万人いるといわれています。このうち95%の人は、生活習慣に問題があります。これからの長い人生を楽しく過ごせるように高血圧の予防と治療に役立つ生活習慣を身につけましょう。
I.血圧について
I-1.血圧とは何か
心臓は血管の圧力をかけることによって血液を体のすみずみまで送りとどけるポンプの役割を果たしています。血圧とは、「全身を循環する血液が、血管壁に与える圧力」のことをいいます。血管には、大動脈、動脈、細動脈、毛細管、静脈などの種類があり、それぞれ太さや血管壁の厚さや構造が異なるため血液の流れ方も違います。
血圧は心臓に近い大動脈では最も高く、動脈が枝分かれするにしたがって低くなり、細動脈で急激に低下します。私たちが一般に血圧と呼んでいるのは上腕の動脈圧です。これに対して、毛細管の圧力は毛細管圧、静脈の圧力は静脈圧と呼ばれます。
I-2.血圧によって何が分かるか
血圧を測る目的は、大きく分けて2つあります。第一の目的は、高血圧の診断や病人の心臓機能を判定する目的です。この場合、大動脈の圧力を知ることが大切なので、手足の末端で測るわけにはいきません。測られた値が大動脈圧を正しく反映しないからです。また、この動脈の経路に異常がなくても、寒さや精神的ストレスで血管が収縮すると手足の末端の血圧は低くなります。
第二の目的は、2ヶ所の血圧値を比較して動脈の病気を診断することです。例えば、右と左と別々に測った眼底血圧値が違っていれば、片側の内頸動脈閉塞が診断できるし、上腕動脈圧や股動脈圧が右側と左側で違っていれば、大動脈の病気が診断できるのです。
血圧測定はふつう上腕部で行いますが、下肢で測ることもあります。一般に血圧値は、心臓から遠ざかるほど低くなると考えられがちですが、実はそう単純なものではありません。同じ大動脈でも心臓から遠い腹部大動脈の血圧は心臓に近い胸部大動脈に比べて、最大血圧はより高く、最小血圧はより低めになります。ということは、胸部大動脈圧を反映する上腕動脈の血圧は、腹部大動脈圧を反映する股動脈の血圧と違うのです。この血圧差は、最大血圧について10ミリに達します。
I-3.最大、最小血圧とは
私たちの体の1つ1つの細胞は、与えられた仕事をするために酸素を必要としていますが、酸素はためておくことはできません。酸素は血液の中の赤血球にくっついて運ばれますので、血液は休むことなく細胞へ向かって流れていかなくてはなりません。心臓のポンプ作用によって、血液はまんべんなく血管へと流れていきます。しかし、心臓が収縮している間は血液を大動脈内へ送り込みますが、拡張する時期は送っていきません。動脈を流れる血液が最大量のときを最大血圧、最小量のときを最小血圧と呼びます。
もしも、大動脈が井戸の管のように固くて弾力性がない構造だとしたら、水を流そうとポンプのレバーを押し下げている間は水が流れるものの、レバーを上げている時期は、水の流れは完全に止まってしまうでしょう。これでは水を絶えず欲しがっている細胞は、たまったものではありません。しかし、大動脈と呼ばれるパイプは弾力性に富んでおり、この欠点をカバーしているのです。心臓が収縮して血液を一気に押し出してくる時期は、大動脈はふくらみながら心臓から押し込まれた血液の圧力をセーブしながら受け入れているという合理的な意味を持っています。心臓が拡張しはじめると、大動脈へ送り込まれた血液が心臓へ逆流しないため大動脈弁が閉まります。そして心臓から血液が押し出されない時期は、いったん広がった大動脈が、弾力性によって元の姿に戻ろうとすることによって、大動脈へたまった血液は休むことなく下流へ押し出されていくのです。このしくみによって、それぞれの組織の毛細管を流れる血液の量を常にほぼ一定に保つことができます。
I-4.正常な血圧値、危険な血圧値とは
日本人の標準血圧値については、厚生労働省が毎年発表していますが、同年齢の人の血圧値を平均してみると、最大血圧も最小血圧も年齢とともに上がってきます。ただし、最小血圧については、70歳以降に下がる傾向がみられます。
最大血圧の平均値は、年齢に90を足した値にほぼ似ています。このことが「血圧は年齢に90を足した値だ」と言い伝えられている理由ですが、この値は、高血圧症といわれる人も、低血圧の人も同様にして測った血圧の平均値であることに注意しなくてはなりません。
自分の最大血圧値が年齢+90を少々下回っていたとしても、健康だと安心しきっていてはいけないのです。はっきりいえることは、最大血圧にしろ最小血圧にしろ、血圧が高くなればなるほど死亡率が高まるということです。
出典:Dr.アミールの血圧講座
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